はじめに
私は大阪で個人塾を開業して以来、20年以上小・中学生を対象に定期テストから高校受験まで指導してきました。”どうすれば生徒ひとりひとりが効率よく能力ををのばせるか”、について日々向き合い試行錯誤してきました。家庭学習は勿論大事ですがあまり家庭学習には頼らず、予習・復習と塾の授業に重きを置き、ほとんど授業の中で完結できるように努めて参りました。少人数の塾ながら上位の高校への合格実績は申し分ない結果を残せたと自負しております。一方で、不登校、発達障害など重い軽いは別にしてさまざまな問題を抱えた子供たちとも向き合ってきました。その中で一番頭を悩ませたのは、授業についてこれず、しかも家庭学習を全くやらない、課題・宿題をやってこない生徒への対応でした。塾の通常の時間だけでは対応できない状態でありました。そこで、家庭学習に頼らず補習という形で頻繁に塾に来て課題をこなすという対策で対応してきました。しかしながら、特に近年、補習が常態化し、いつまでたっても変わらず課題に対する家庭学習をしない生徒が急増してきました。当然、補習を嫌がる生徒も多くなり、結果を出せず、中途半端な状態に陥りました。その後、具体的な解決策を出せないまま事情があり個人塾を閉業することになりました。そこで、この度、集団の授業や個別の授業を受けても結果の出せない生徒に向けて、改めて家庭教師という立場でこの課題に取り組むことにしました。毎日の積み重ねこそ最強の学習方法だと確信しています。
どうやって家庭学習を習慣化・定着化させるのか
家庭教師と学習塾の大きな違いはもちろん、”完全に個別に対応”し、”わからないを放置しないこと”でありますが、家庭教師のJOYが最も重きをおくのは”熟練のプロ講師が疑問点を納得するまで指導することに加え、一緒に毎日の学習計画を立てること”、1週間、1ヶ月と明確な目標を立て”しっかり検証すること”、どれだけ達成できたかを常に意識しながら、少しずつ”毎日の学習習慣をつけること”であり、生徒一人ではなかなか作ることができない日々の計画を一緒に作成し、励ましながら勉強の仕方を指導していくところにあります。
1,まずは生徒と保護者、三者で打ち合わせをさせて頂き、苦手分野や生活習慣の改善も含め、明確に目標を立てます。問題点を踏まえたうえで講師が一方的に決めるのではなく、生徒本人と一緒に毎日のできる範囲を決め、まずは1週間の目標を立て、学習計画表を作成します。これは毎週作成します。定期テストがある場合は提出物も含めて計画を立てます。保護者の方もこれを共有します。
2,毎指導ごとに作成した学習計画の達成度を確認し、予定通り実行できた、出来なかったを意識することによって少しづつ勉強の習慣づけをします。もちろん、わからなかった問題については徹底指導して分かる、できるを実感してもらいます。
3,月末にも一ヶ月の達成度を確認し、内容を再認識します。何ができ、何ができなかったかを目に見える形で総括します。
4,常に目標を立て振り返ることによって、家庭学習を習慣化し、自学自習を目指します。